やはり,先だって紹介したMAは外せないようです.
Nakashizuka (2009) より抜粋
矢印があっちこっちに飛んでますね.しかも,色が濃いほど社会経済との結びつきが濃くて,太いほど生態系サービスとしての関連の深さを示している図ですので,紹介します.
「Aという生物がBという生態系サービスを持っているとは言いにくい」ことは先だって示しました.
もちろん,いろんなことが言えますが,とりあえずは・・・
1) 社会経済と生態系サービスの結びつきの濃さ
2) 生態系サービスとしての性質そのものの濃さ
の2つが複雑で,一言では言いにくいってことだと思います.
2つの要素が複雑であることが分かれば,このように言えませんか.
1) 考え方を複雑にしている原因が分かった
2) 考え方が複雑であることを念頭に置いて語らなければならない
3) 考え方をもっと簡単にできる方法を考えなければ・・・
正しいかどうかは議論の余地がありますが,案外に3) が重要な気がするのは僕だけでしょうか・・・
本来は「みんなで考えましょう」と謳って,もちろん正確性・厳密性はものすごく大切ですが,「みんなにとって分かるように言う」ことを,同じくらい重要視する必要はあると思います.
【参考文献】
『生態系サービスと人類の将来』,Millenium Ecosystem Assessment 編,横浜国立大学21世紀COE翻訳委員会 責任翻訳,オーム社,2007年.
Nakashizuka T. (2009) Comment for the Planning Session by FFPRI at 56th Ecology Society of Japan, Morioka City.